橙に包まれた浅い青

受賞・入選など14篇。 写真詩・イラスト詩・ポエム動画など2333篇以上を公開。

2007年08月

                 大切なものは




                 失くす前から







                 大切だと気づいている













                 ただ    照れ臭ささが被さっているだけ














                 消えてしまう




                 その前に

 





                 慌てふためくだけ














                 消えてしまってから






                 改めて大切だったと気づくだけ

                  ムチャクチャかっこよくなるぜ
                  次の再会までには





                  みなぎる自信を盾にして
                  切り開いていられるように
                  今を精一杯生きていくのみ






                  囃したてながら奇跡に巻き起こす


                  十字架を背負い使命者のように
                  断食をもって示す救済者のように






                  何がしたいわけでもなく
                  何かのために身を焦がし続けたい





                  誰かのためでは衝動は目覚めない



                  自分のためでは説得力に欠ける




                  想い出に耽る


                  時間の無駄以外の何物でもない







                  切り込む     ためらいながら


                  駆け抜ける    振り向きながら


                  解き放つ     怯えながら







                  どんなに離れていても
                  致命的なロスには程遠い





                  それは

                  君が教えてくれたこと
                  示してくれたこと


 



                  再会の日にドギモを抜く


                  それが私の生きがい

                       旅へ出よう 今すぐに

                       準備を早くしておいで








                       目的地を決め 今すぐに



                       やることやりたいこと

                       着いたら考えればいいさ








                       終点までもいいだろう

                       乗ったことのないのでも悪くないな







                       近場でもいいよ

                       見たことのない土地へ出かけよう










                       こんなに晴れているんだ




                       そうそうないよ   こんなにいい日

           ちょっとくらい沈んだ夜
           思い出してくれないかい    ぼくのこと




           なにもかもがうまくいきそうな予感をあげられるわけではないけれど
           何かが少しでもうまい方向に進むような可能性を感じさせるから









           ちょっと暗い沈んだ夜は数えきれない
           思い出すゆとりもないまま眠ってしまうかもしれない





           それならそれでいい
           想像以上に眠りは癒しにつながっているから










           ちょっとくらい沈んだ方がいい夜もある
           考えあぐねることで生まれるものがあるから
 



           眠れないなら無理に眠ろうとしなくてもいいよ
           寝ても覚めても世間はちゃんと回っているから
 









           三分の一は眠りに支配されている人生さ



           どんなに今眠れないとしても
           帳尻はちゃんと合わされるものだよ  そのうち









           ちょっと暗い沈んだ夜
           考えてくれないかい   せかいのこと

           新聞やニュースの先に広がる現実を



           想像してみるだけでいいから










           ちょっとくらい沈んだ日には夜まで待っていて
           軽い気持ちで後はゆだねてよ









           「 こんばんは 」


           それが僕らの一日を告げる名刺代わりの挨拶

             爆発するくらいのキスで今日だけは私の色に染めたい







             振り返ってばかりの私に出来ることといえば
             嫌われないくらいの距離感でカラフルをあげること







             後悔ばかりの私にも   可能性を気づかせてくれたあなただから









                   とびきり幸せにしてあげたい




                   心の底から想っているんだよ










             だから今日だけは


             私の色に染め上げさせてくれませんか?

          淡い感情にゆだねて君を導く       みたいな




          艶めかしい情事を想起させるコロンで誘う       みたいな
 




          せめてもう少し頼りがいのある男子だったなら

          連れ去ってキスでもしてあげられたのにな       みたいな






          鼓膜が破れるくらい繊細な言葉で酔わせたい
          響くように  心の一部を抉り取るくらいのインパクト






          えがき続ければ   いつかきっと 気づいてくれるような  



          筆はないけれど








          かなで続ければ   どこかでふと 気づいてくれるような  



          楽器は弾けないけど









          波の音がバスに乗り 
 
          バス停から風にのりホームへ


          午後三時過ぎの穏やかな電車につながっていく







          やがては山を越え  ぼくの住む村に







          理屈では説明できないような感覚が生まれる






          包囲網はぼくの才能を育む     大きなきっかけ

                     怯えずに  


                     失敗してもいいから









                     ほら   手を挙げて


                     間違ってもいいから












                     君の声が 
 

                           君の言葉が





                     スパイスになる

 



    どうして気づかないふりするの



    でも そのくせ 


    視線を頻繁に寄越してくれるのは何なの?



    気にはかけてくれているんじゃないの?



    黙っていないでたまには声でもかけてよ


    ただずっと待っていたの  ただあなたの声を











                       晴れの日には   前向きな言葉を紡ぎ

                       曇りの日には   揺れ動く言葉を泳がせ

                       雨降りの日には  塞ぎ込みな言葉をを溶かしている



                       飽きることなく 

                       2人でいた頃と変わらない生活リズム



                       浮かべては流していたあの頃の夢たちを
                       つたない平泳ぎで必死で追いかけているんだよ











            寂しげな空   虚ろげな群れ   黒い町







                楽して上へ行きたかった

             

                前も横も見ずに

                下ばかり気にしていたよ











    漂うのなら  声をかけてもらえるのかな

    踊りだせば  風は巻き起こるのかな








             すべては

             自分の心に基因していると気づいてしまった


             だから辛いんだ   だから震えているんだ









                       漂いながら  踊りだせば  


                           風は声を運んでくれるかな






                       踊りながら  漂うのなら  


                          声は風をたしなめてくれるのかな

                    2人の距離      縮めあうのに2通
                    2人の景色      染め上げるのに2色





                    2人の思考      認め合うのに2ひねり
                    2人の世界      築き上げるのに2年




  
                    2人の静寂      埋め尽くすのに2分
                    2人の足        絡めあうのに2分半





                    2人の意味      解き明かすのに2時間
                    2人の恋        育て上げるのに2週間





                    2人の乱        鎮めつくすのに2秒
                    2人の文字      消し尽くすのに2線





                    2人の理想      語り明かすのに2日
                    2人の色彩      見つけ出すのに2日半





                    2人の日々      見届けるのに2人
                    2人の音色      奏であげるのに2弦





                    2人の海辺       守り抜くのに2ヶ月
                    2人の箱        確立するのに2ヵ月半





                    2人の時計      刻みつけるのに2本
                    2人の刹那      描き上げるのに2年半





                    2人の味        まとめ上げるのに2杯
                    2人の部屋      散らかし合うのに2歳





                    2人の罪       確かめ合うのに2世代
                    2人の罰       償いあうのに2度





                    2人の時間      調べ上げるのに2世紀
                    2人の回路      繋ぎあわすのに2光年





                    2人の星       名づけあうのに2季節
                    2人の愛       崩しつくすのに2晩







                    2人の2       あふれだす2  
                    2人は2       よく似合う2

なにを持っているの?

 

特に持っていません・・・







                                  今時 右とか左とか古臭い世代です
                  


                                  そういうマインドの世代です










なにができるの?



特にこれと言って・・・







                                 その代わりと言っちゃなんですが



                                 愛国とか売国とか敏感










なにがしたいの?



特にないです・・・







                                 紛れのないオンリーワンだと自負しております










なにを恐れているの?



世間というか社会というか・・・







                                 ひっそりとアカデミー並みに表彰してもらえればと










なにが可笑しいの?



笑っているつもりはないんです・・・







                                 口が裂けても言いませんけど



                                 心では叫んでいます

                    凍える日









                    腕組みできる








                    きっかけの日

               涙を流すと








               その一粒一粒に











               何月何日の思い出が詰め込んであるんだからというように












               手を添えてくれるから












               うれしくて    





               涙はあふれるばかりで

          ああ   どこまでも夢ならば  

          枯れ果てるときまで





          壊れない 壊れない  どれだけ限界を感じても


          寂しさ手なずけ  過去の自分さえ彩っていく





          逃げ切れないのなら  自ら突き進め




          全ての敵を協力者に

          途切れるはずがない




 

          元気がないと 

          僕も元気でいちゃいけないのかと考える






          無理して笑うことはないし  しゃべることもないから






          ただ元気でいて    輝いていて


          思わず嫉妬するぐらい  





          そうじゃないと僕はふがいないことに駄目なんだ











          寂しさで焦がれてみても  

          思いっきり涙に耽ってみても





          心底 壊れることはないし   できない僕らだから

             いたたまれない惨めに進んで耽る君はあまりにも







             遠くへと誘ういつかの郷愁は

             自分が見過ごしてきた


             幾つもの好意を  夕日を引き連れ

             憂えげに照らしている








             たぶん現状に甘んじているのは紛れのない

             何かがとてつもなく不釣合いに思えたから







             飛ばしきれなくとも  進んで下敷きになってあげる






                     ガード下の密売交渉  ガード上のストレス凝縮電車






             こなしきれなくとも  進んで身代わりになってあげる








             ぺらぺらと単語帳をめくれば



             あら不思議  



             ぺらぺらと言葉があふれてくるじゃございませんか










             飛ばしきれないなら  凄然と散らかして頂戴

             こなしきれないのなら  悠然と早退してくださいません



             空しく日々が絡回り続ける定めとしても

            あまりにもよく泣くから何だか笑えてきたよ


                そびえる涙が温かな指先  強く拒む






            慣れてはいたが
            重いときほど  ふがいなさに打ちのめされる








            囁くような導きも     優しいお節介も  



            何だか 物足りない







            力強いお告げも     神々しいひらめきも  

        

            何だか 煩わしい









            信じるものと信じぬものを分かつ時点で 


 
            たかだか知れている










            どこまで行けば飛び立つ峠に辿り着けるか




                   いつまでも尋ねてばかりだ  お天道様に










            存在証明といえば嘆くことぐらいだ







            空しくはないか  



                        他人事のように問い詰めた













              君のため   お前のためなんだ 








                       口実が欲しかっただけかもしれない

           どれくらい想っていたのか

           今さら言っても気持ちがられるだけか





           あわよくば一回くらいデートしてくれるかも


           もともと許してもらう気なんてさらさらないけれど





           目の前でホットココアをすすりながら

           想像するのは なんともいえない心地












           充たされている  深く
           あまりの穏やかの前で無意識にとまどっている






           充たされている  深く
           あまりのゆるやかの中で
           贅沢と節約のふり幅だけが大きくなっている












           どれくらい考えていたのか

           今さら言っても後づけにしか聞こえないか





           あわよくば普遍さえ手に出来るかも


           もともと勢いでねじ伏せられてきたわけだけど





           目の前でアイスコーヒーをすすりながら

           想像するのは なんともいえない心地

                         おぼろげな空中回廊



                         手を繋ぎあい 



                         見たことのないような笑み     歩いていける






                         空は今日も凍えている


                         偽りのない色で







                             それがどうした    どうかしたのか



                             それはどうした    どういうことか









                         朝焼けを見逃す     生きた心地がしない日





                         虚ろげな摂生行脚




                         軽い会釈に     混じりけのない笑み



                         走ってゆける

      ビュ~ン  ビュ~ン



      何の音?



      風の音









      ガタンゴトン ガタンゴトン



      何の音?



      電車の音










      何の音?    2歳ごろの私の口癖


 
      何々の音    答える34歳の母
















                             ビュ~ン 



                             何の音?



                             風の音








                             ガタンゴトン ガタンゴトン
 


                             何の音?



                             電車の音









                             何の音?   74歳になった母の口癖



                             何々の音   答える42歳の私

                  できない     嘆いて

 


                  才能がない    決めつけて




                  逃げてきたんだね  ずっと








                  飽きもせずに同じようなところをウロウロして


                  結果が現在だよ














                  可能性はあるんだ




                  時に太陽並みのスケールだ






                    夢見れば無限なんだ















                 まどろみの奥底に揺れた



                 一輪の造花








                 不気味だけれど  いつか僕にも創れるかな





                 そんなことを思ったあの時から12年経ちました

                  どうして神様


            僕だけこんなに苦しい目に遭うのでしょう









              看護士さんが看護婦さんだった頃


                 初めての軽い手術











           何やかんや若い看護婦さんが励ましてくれていた


              そこそこ可愛い顔だった みんな








              眺めていたかったけれど  

 
              それどころじゃない痛みに邪魔された








             何とか痛みをごまかそうと祈り続けていた









                 富士山を思い浮かべ  










             時間を越えていく現実





                   白い笑み










             時折 金曜7時が鮮烈に届けられ





             ドラえもんの笑顔にすがった

                 食べごろになりました








              手繰り寄せるすべはもうここにはない








            やっとのことで円熟味とやらが出てきたようです












             手に入れるモノよりも 
               失うモノのほうが多いと思えて仕方ない道すがら



             厄介に巻き込まれたくないように浅いとこで丸く包まってきた













           自分自身を守るためとはいえない自惚れの浴槽で


                          それなりに居心地よく













            知らないフリで通しながら

            いつかこんな風に後悔するだろうと思っていたから




                   そんなに苦しくはないと思っていたのに












        かけずに後悔する重みは かけて後悔する以上に喉で引っかかりやすくてムズムズ













             
         どうして変われないのか          失敗したくないから










           後悔したくないから          別れたくはないから










        どうして沈んだままなのか          失敗だったと感じているから











             後悔してるから      別れてしまったから

                  「 友達だよね 」






                  あなたに言われるとは




                   思いもしなかった















                  「 やさしいね 」






                  あんたに言われると




                   信じてみたくなる
















                   「 すごいね 」






                  あなたに言われると




                   ありがたみがある

        とんでもなく  とりあえず



        それでもなく  それとなく
 










        そろり   


        近づくのは何 ?




        そろり そろり












        そろりそろり  


        近づくのは誰 ?




        そろり そろり そろり










        そろりそろりそろり  


        近づくのはどちら様 ? ?




        そろり そろり そろり そろり 









        そろりそろりそろりそろり  


        近づくのは何もの ? ?




        そろり そろり そろり そろり そろり 










        そろりそろりそろりそろりそろり  


        近づくのは誰なんだ ! ?




        そろり そろり そろり そろり そろり そろり 












        そろりそろりそろりそろりそろりそろり  


        近づくのは何なんだ ! ?





        そろり そろり そろり そろり そろり そろり そろり 














        そろりそろりそろりそろりそろりそろりそろり


        何なんだよ ! ! !    





        そろり そろり そろり そろり そろり そろり そろり そろり 
 












        そろりそろりそろりそろりそろりそろりそろりそろり


        誰なんだよ ! ! !    





        そろり そろり そろり そろり そろり そろり そろり そろり そろり 














        とんでもなく     とりあえず


        それでもなく     それとなく

           キャッ キャッ    駆けていく少女は

           いつの時代も眩しいですね




           ・・・ ・・・    俯いて歩く中年は

           いつの時代も寂しそうですね








           賭け違えたのはボタンじゃなく  

           同じ部屋で交し合った  何気ない会話







           遠い昔の夢のようで     だいぶ前に見た憧れの国のようで





           寂しそうな眼差し   僕だけの思い過ごし?









           お節介ときっかけ    きっかけとお節介



           寂しいんだろ    許せないんだろ



           でも 黙っているから優しいよ








           喜び   悲しみ     都合のいいほどバランス良く


           出たり  ひっこんだりのサイクル









           当たり前のことだよ






           ちょっと気になる彼は  彼のまま


           君は君のまま







           ちょっと怖い彼女は  彼女のまま


           俺は俺のまま







           だから 2人でいるとわけもなく楽しいの

         切ないくらい感じているよ   幸せの真っ只中の映像を



         そして   一人ニヤケたり  急にホロリとしたりしているんだ







         あの頃は幸せだったなんて 感じる隙も暇もなかった



         今さら気づいているよ   ありがちだけど








         あらら   どうして   こんなにも苦しいのでしょう



         あらら   どうして   こんなにも切ないのでしょう



         あらら   どうして   こんなに簡単に迷い込んでしまうのでしょう?








         きっかけは様々  


         もっと もっと は誰もが思う不思議





         ある人は言うのです       まるで病気にかかったみたいだと



         また別のある人は言うのです      まるで魔法にかかったみたいだと












         ゆっくりと貴方が手招きしてくれて  救われた








         私の人生はあの時   動き出した







         その期待に応えることを  生きがいにした







         その想像を裏切ることが  何よりの喜びとなった










         その意味を噛みしめる日々を迎えるのが







         唯一の夢だった

   




   
                 殺してしまいたかった 
 


                そのまま見送るくらいなら







                すべてを壊してしまいたかった 
 

                この手で君のすべてを







             律儀にも神妙な面持ちで切り出されたから

             静かにうなずくことかしかできなかった







               君のせいじゃない 



                  じかんのせいじゃない



                      才能のせいじゃない







          神経を満遍なく伝わるメッセージさえ素直に受け取れず









            殺してやりたかった   選択肢はもうなかった



            すべてを壊してやりたかった これから広がる先の世界を







                それなのに
                律儀に呼び出してきた


                初めて出会った以来の
                喫茶店に







                 静かにうなずき  

                 微笑むしかなかった







                 理由をいくら並び立てても


                 約束を交わしても




                 もう無理だと









                         君のせいじゃない
 


                         じかんのせいじゃない
 


                         才能のせいじゃない 



                         運命のせいじゃない



                         僕のせいでもない

そっと 今 あなただけを             傷つけ合うことの
そっと 今 抱きしめる              意味を確かめ合うように


そっと 今 あなただけに             走ってきました
そっと 今 伝えていく              空しささえ感じるくらい




そっと 今 あなただけを             寂しそうな顔を
そっと 今 見つめてる              していました


そっと 今 あなただけに             笑顔にしてあげたかったのに
そっと 今 分かち合う              あまりにも無力で





綺麗に咲き乱れよう                そんなことは少しも
風に大きく揺れる                 考えたことがないという顔で
花びらの景色                   向かい合ってきた



そっと 今 あなたと2人で            ただ過ちを正したかった
そっと 今 眺めてる               それだけのことが

 


やわらかな笑顔は                 言葉にすると



木漏れ日の下で                  真実味に乏しいから



眩しすぎる幸福                  時間だけが




そっと 今君だけを                ただ積み重なっていくのを


そっと 今感じてる                待っていた

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