橙に包まれた浅い青

受賞・入選など14篇。 写真詩・イラスト詩・ポエム動画など2333篇以上を公開。

2007年10月

                   旅立ちのときを待ち続けた
                   その合図を待つことに賭けてきた
                   ささやかでも揺れる小さな太陽の中
                   温もりと焦りの程よいめくるめく日々








                   してくれる人を求めていた
                   導くように現れるその人を    居ないとわかりながら










                   色濃く染めるのも   淡く染めるのも
                   すべての鍵は僕の心の奥深くに


                   小さな飴玉を突っ込まれたポケットのように
                   遠い昔からあったのに
















                   その存在は
                   どうしようもないくらい移り気で貪欲で
                   時に宇宙のように果てしなくて










                   駆け抜けてきた一歩の積み重ねは
                   どれも短距離走者のようにあっけなくて












                   振り返ることは無駄なようで
                   どこか心地いいもので



                   だから 割とよく後ろを気にすることも多くて
                   たいていバックミラーは綺麗にしてあるわけで





















                   描き続ければ             また会えるような


                     奏で続ければ             気づいてくれるような


                       重ね続ければ             いつか届くような



                         歩き続ければ             見つけられるような


                           もがき続ければ            どこかで振り向いてくれるような


                            探し続ければ             開けるような


                             羽ばたき続ければ          きれいに着地できるような


                             飛び続ければ             墜落できるような


                            飛び込み続ければ          ほのかに触れられるような


                           踏みしめ続ければ          辿り着けるような


                         書き続ければ             なにか惹っかかってくれるような


                       履き続ければ             味わい深くなるような


                     比べ続ければ             拡く突き抜けられるような


                   見つめ続ければ            掴めるような


                   想い続ければ             かすかに叶うような


                     乗り続ければ             動き出すような


                       極め続ければ             もっと単純になれるような


                         焦がれ続ければ            弾けるような


                           泣き続ければ             ふっと置き忘れてこれるような

























                   薄く染まる樹の下に     死体     が眠っている













                   生きているなら                夢見る
                   見つめていてくれるなら          夢見る

























                   青い春は人それぞれの節目でやってくるもので
                   その渦中に入ったときには全く気づかないものです










                   やがて青い春が過ぎれば 
                   黄色い夏が眩くあなたを陽だまりへ誘い











                   そして

                   その黄色い夏が過ぎれば
                   赤い秋が揺れるあなたを並木道へ誘うのでしょう


























                   生きている限り           夢見る化石
                   見つめてくれる限り         夢見る永遠



























                   そんなきれいにはいかないのかな







                   思い浮かべ続けたなら    なんらかの形で出会うのかな











                   それもその加減で決まるものなのかもしれないね

                      超えていった羽ばたき  
                      掴もうとした    夕焼け防波堤沿い







                      カップルが目を細め 

                                          きらめく海に向け笑い
                                          さざめく波にささやく















                      学校帰りの小学生がジャグリングおじさんと戯れている















                      竿が整然とお辞儀


                                      持ち主たちは少し早めの夕食中














                      清涼飲料のCMのように高校生が大きな向日葵を振りまき2人乗り
















                      移ろいゆく輝き      向こう岸へと歩む小船を淡く照らす 






















                      マウンテンバイクを隔て 並んで歩いている  














                      夕日に染まる横顔        横目で精一杯














                      ハンドルを握る手はどうしようもないくらい汗ばむ















                      的外れの話題ばかりなのに    はにかみながら続けてくれる
























                      信じられないくらい穏やかな風景


                                        ここにいれることの奇跡
















                      その奇跡         呼び寄せたあの日の勇気


















                      夢のようなお話  

                                       演じさせてもらえたあの春の夕暮れ

                     ひたむきに走る姿は胸を撃つね




                     僕にも可能性が眠っているんじゃないか 






                     考えさせてくれる       すばらしいよ


















                     澄みやかに晴れ渡る空のように





                               自由自在な生き様を示したい     魅せつけたい 






















                     その姿はいったいどれほどの人に影響を与えるんだろう














                     明日にでも飛び降りようとしていた少年少女を踏みとどまらせるのかも










                     今日という日を絶望の幕開けと捉えていた人に一筋の光を捧げるのかも









                     単調で欠伸ばかりしていた人にとっての特大な目覚ましとなるのかも

























                     それぞれが    それぞれに       眠っている鼓動に気づく




















                     それぞれが      それぞれには







                     まだまだ        なにかが隠されているんじゃないかと再び信じ始める























                     すばらしいよ  








                     気持ちひとつで澄みやかに広がる空にだってなれるんだから

                嘆くことで許されてきたモラトリアム
                いつまでも引き延ばしていたい






                わがままと知りながらも甘えは遠慮を知らない


                傷つけ合わない程度に裏切りも経験してきたけれど
                本当の意味で深く落ちたことがないから臆病なままで















                一人になりたいんです            想い出だけを携え




                一人きりで生き抜きたいんです       普遍的な価値観に楯突くように



















                どこにも行かないまま        大地を蹴り   宇宙に溶け込む











                生き生きと肥大化するモラトリアム





                大切だからよければと       アクアリウムへ住民申請検討




















                とまどい        悲しみ      





                ありがとう       刹那さ












                攻め立ててくれる道すがら      一人きりでは何一つ出来ない






                悔しいくらい温もりを求めてやまない


















                今夜こそ  夢を見たい





                僕のモラトリアム       生き生きとアクアリウムの住人となれますように

                 加速するよ        準備はいいかい




                 委ねてよ          最後まで行けるかわからないけど

















                 凍えそうな意識の果てに




                           これ以下は    もうありえねえ    と励ますゴミ箱











                   時がすべて砂に吸い寄せられていく





















 
                 友達だよ      いちいち確認しないけど















                 ストライプのワンピースをプレゼント




                 ちっとも嬉しそうじゃなくても






















                 飛び込んでくる光に手懐けられた世界を




                 暗黒物質との会談へと


























                 速すぎても 遅すぎても     いけないよ







                    悩ましい限り    

                                  ハウス栽培の名産地を横切る






















                 加速するよ        覚悟はいいかい




                 信じてよ          誰も一生とは言わないからさ

                        光を集め       永遠を感じ       空を裏切る




                        扉を開けると色んなカーネーションが迎えてくれた

















                        幻想のような現実がはっきりと浮かび始め
                        ふと     寄せられる眼差しに奢り続けてきた














                        現実の中で幻想のように佇むことを良しとし
                        気がつけば      はがし損ねたプライドにまみれ
















                        淡い幻想観は現実逃避以外の何ものでもない























                        光が散り       永遠が霞み       空が踊る



                        扉を開けると色とりどりのカーネーションが吹いている
















                        遠い未来のある日に見るような
                        遠い過去のかなたで見たことがあるような




















                        おぼろげな記憶にぶら下がる風景はあらゆる色彩で満ちている




















                        経験の有無もはっきりしない扉の前で
 
               

                                           「 もう一度 」    と願う

                         悲しいことばかり    目をそらしたくもなるけれど


                         その瞳でしっかりと見据えていてください





                         関心はなくとも   最低限の興味を抱きながら















                         いつかきっとすべてがクリアになる     わけではないけれど      



                         願いは途絶えないから







                         祈りは受け継がれていきます























                         大いに輝いてください          あなたらしさをつかめるまで












                         輝いていてください          「 生 」 という大きく棚引く旗の下で


















                         目標だけとは言わず 



                         大草原に広がるような夢も描き続けてください
















 
                         その姿に惹かれる人もいるでしょう



                         その姿勢に憧れる人も生まれてくるでしょう

















                         せっかく生きているんですから



                         輝いてください





















                         想像は無限で

                                       時に空しさを覚えるかもしれません















                         しかし

                                   時に想像は思わぬ形で現実と手を結びます















                         強く握り合うのか     触れる程度に握り合うのか

                         どちらかはその時までわかりません
























                         これだけは忘れないでください

























                         想像は思い浮かべたときから現実との折り合いを探してくれています








                         あなたが輝いている限り

                       たくさんの夢を見送ってきました

                       まだ乗るには早いだとか
                       もう乗るには遅いとか


                       そんなことを呟きながら











                       怖い  苦い    夢の途中

                       ありえない景色があふれてくる
                       それはいつか憧れた未来に良く似ている













                       綺麗なまま    透明なまま

                       いつまでもいられるんなら




                       努力なんて存在しないよ       よく分かっているでしょ













                       手を挙げれば駆けつけてくれる       何人かは
                       声を挙げれば振り向いてくれる       何人かは













                       ゆったりと  どっしりと      それぞれ  存在している


                       ゆっくりと忙しなさ   行ったり来たり














                       そろりと忍び寄るの影ばかりじゃないよ
                       光るものだって訪れるときは何気ない















                       抽象論でごまかしてばかり
                       理詰めで満足してばかり

                       誰も考えていない            とりあえずで乗り切っていく

















                       無理だって 届かないって          言い訳ばかり






                       此処にいるなら 0じゃないよ        意義はなくてもいいじゃない


















                       行こう           

                                   夢 も  現実 も     持ち合せないまま





                       下手くそな口笛で のほほんを決め込んで














                       飛び込んでいこう     動くだけで価値はある
















                       理想とは名ばかりの政策スローガン
                       広告とは名ばかりのキャッチコピー












                       俗世間に染められていく身体を奮い立たせ
                       情報に縛られていく思考を解き放つ
















                       駆けずり回ろう        醜くても 必死さは伝わるよ

                       カッコ悪くても        真剣みがあれば説得力も生まれる












                       漂い続けていて       

                                          途絶えないように

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