2014年08月29日 「行方不明者の捜索が続く現場で、声を上げて泣き崩れる女性」と題された報道写真 「家族、身近な人 土砂にのまれ…」 2014/8/22 朝刊 中日新聞 慌てて駆け出してきた黄色いサンダル 泥にまみれたぐしゃぐしゃな全景 黄色い立ち入り禁止線 境界線の向こうで 捜索や片づけに奮闘するヘルメットの数々 その手前で長い髪を垂らし、しゃがみ込んだまま 止めどない涙と収まらない心象 うつむき、悲哀に染まるばかり なんて言葉をかければいいのか こんな時、なんて言葉をかければいいのか どの選択肢も心もとなく 浮かんでは消え 浮かんでは消え 寄り添えない 包み込めない無力さにうちひしがれる 言葉が降ってこない 言葉が湧いてこない 言葉が詩にならない こんな時に限って 無難な当たり障りのない 言っても言わなくても どちらでもいいような言葉しか 顔も知らない 名前も知らない 瓦礫の前でしゃがみこむ女性 その姿を写した報道写真 丸まった背中にかけたい言葉は その背中にかけるべき毛布のような詩は 考えても考えてもまとまらない 今はまだ 思い浮かぶ言葉のすべてが嘘臭い どうしようもないくらい、しっくりとこない。 タグ :#詩
2014年08月27日 今日も書きます、あの頃。 今日も書きます、あの景色。 今日も書きます、あの笑顔。 今日も書きます、あの感覚。 すべてはあの頃という過去から滲んだまま。 すべてはあの頃という理想から滲んだまま。 わかってます。 同じようなことばかりと。 同じようなものばかりと。 表現を変えようが 文量を変えようが 文脈を変えようが あの頃という過去と理想から地続きなのだと。 タグ :#詩
2014年08月26日 まみれた言い訳 と 巡らした予防線 つまり君は 言い訳に言い訳を重ねて やらないことを選び続けているだけ。 つまり僕は 予防線に予防線を張って やらないことを選び続けているだけ。 とってつけた崇高な理想論 どんなに堆く積み上げても理想は理想のまま。 選びとらなきゃ、能動的な精神。 選びとらなきゃ、積極的な姿勢。 何も変わらないよ。何も変えられないよ。 命 せっかくある命 なんとかこうして続いている命を 活かすために今日があるとするなら 活かすために今という瞬間があるとするなら その心で この心で どこまでも羽ばたいてみよう。 這いつくばりながらでも 羽ばたいているとはとてもいえない様でも。 イメージするところから ポジティブなイメージを広げるところから 一歩踏み出す 一歩踏み出せ ちっぽけでいい 少しずつでいい 美しくなくていい 凄くなくていい 素晴らしくなくていい 描いたように動いてみればいい 動きながら描いてしまえばいい 誰も禁じていない 何も禁じていない 自分で自分を飼い慣らしているだけ 誰も塞いでいない 何も塞いでいない 自分で自分に言い訳を重ねているだけ 自分で自分に予防線を張っているだけ 言い訳にまみれた自分に慣れているだけ 予防線を巡らした自分に酔いしれているだけ タグ :#詩
2014年08月25日 不完全な演繹と帰納 不意に訪れる 想像の揺らめきを その揺らめきを逃さぬように 不意に落ちる 創造の煌めきを この煌めきを逃さぬように 来る日も来る日も その瞬間を信じ、淡々と続けていく 生きている意味など あろうがなかろうが どちらでも 生かされている価値など あろうがなかろうが どうでも 繋いでいく 生きていくことの醍醐味を 伝えていく 生かされていくことの醍醐味を 意識して 積極的に 繋いでいくだけで 無意識に 開放的に 伝えていくだけで 孤独でも 暗黒でも 包まれている気がする。 きっと無意識に 受け取ってきたのだろう。 繋がれてきた感情や感性を 純粋に楽しいと思えるように。 常に孤独でも 常に暗黒でも 許されている気がする。 たぶん自然と 受け取ってきたのだろう。 伝えられてきた思考や思想を。 純粋に嬉しいと思えるように。 そんな楽観? こんな単純? まあまあ。 機能するならば。 演繹法としては 帰納法としては 不完全だとしても。 タグ :#詩
2014年08月23日 ちょっとだけ違う一歩を踏みしめて。 ちょっとだけ違うボタンを押して。 ちょっとだけ違う歌を口ずさんで ちょっとだけ違う光を浴びてみて。 違う感覚とやらがモクモクと。 違う感情とやらがドクドクと。 タグ :#詩
2014年08月22日 ふくよかな球体 晴れやかな柔軟 果てなき白夜 うねる 静かな炎は囁くように くねる 穏やかな波は叫ぶように 照り返す 白き光の渦 盛り返す 情動の深き熱 粘りつく透明なる泡沫 したたり落ちる蒼く儚い空 掠れる残響 こすれる色彩 夥しい回路は 刹那に急迫性を帯び 絶頂と不安を混ぜ合わせる 時間に許された 艶やかな一挙手一投足 空間に選ばれた 崇高なる光と色と熱の折衝 伸び上がる 限界など知らぬような目映さ 伸び上がる 重力など知らぬような鮮やかさ 溶けて 溶けて 落ちて 浮かんで 落ちて 浮かんで このままで そのままで このままを そのままを いつまでも どこまでも 滲む背徳 わけもなく背徳 迸る罪悪 子供じみた罪悪 記憶に埋め込まれてゆく 繊細な深奥な水源を遡るような物語の残像 拡張する球体 破裂する柔軟 ふくよかな晴れやかな浮遊 濡れながら乾かしていく 渇きながら濡らしていく 透明なまま 音響は抑揚を深めて 透明なまま 動きは上昇を極めて すべてが揃った瞬間 満ちる、遠のく、気づく 世界は孤独のためにあったのだと 世界は二人のためにあったのだと 世界は出会いのためにあったのだと 疑いもなく笑い合い 信じることだけに染まり 他者は自分となり 自分は他者となる 矛盾なく 論理と感性は結合し 歓声と功利は完成へ流れ出す タグ :#詩
2014年08月21日 いくつかの遮断機、いつかの放課後。 いくつかの水滴。 いつかの汽笛。 緩やかに滲む画面。 静かに濡れる裾。 予想よりも早い雨。 駅へと向かう自転車。 颯爽となびくロングヘアー。 風のなかの会話。 いくつかの遮断機。 いつかの放課後。 緩やかに溶ける記憶。 タグ :#詩
2014年08月19日 わたしが聴きたかったJ-POEM 【 スライドショー 】 電子詩集 「わたしが聴きたかったJ-POEM」 【 無料配信 】 http://p.booklog.jp/book/50645 タグ :#詩
2014年08月18日 あらゆる夜のあらゆる窓に光が灯る。 【 スライドショー 】 電子詩集 「あらゆる夜のあらゆる窓に光が灯る。」 http://p.booklog.jp/book/33034 タグ :#詩
2014年08月17日 解き明かせない謎をくれた人 来世とか前世とか 全然信じていないよ。 これまでも、これからも。 あいにく科学的思考に夢中なものでね。 だけど、不思議だな。 君といると 君の言う「永遠」は とても心地よく思えたよ。 運命とか魂とか まったく信じていないよ。 これまでも、これからも。 あいにく合理主義に焦がれているものでね。 だけど、何でかな。 君といると 君の描く「永遠」は とても美しく見えたよ。 大きなものをくれた人。 大切な大切な解き明かせない謎をくれた人。 言葉を尽くしても尽くしても 少しも伝わらないような感覚しか生まれないけれど。 大きなものをくれた人。 大事な大事な遊び尽くせない謎をくれた人。 表現を重ねても重ねても 少しも返せないような感覚しか生まれないけれど。 恩返しはできなかったけれど 手紙らしい手紙を書くことはできなかったけれど 詩らしい詩を届けることはできなかったけれど。 最後だから 精一杯、伝えなくてはならないと。 精一杯、伝えなくてはならないと。 自然と柄にもなく。 最期のように 誠心誠意、ここに浮かんでくる想像をすべて 精神誠意、ここに残っている想像を一つ残らず。 最期のように 一生懸命、ここに流れてくる創造をすべて 一生懸命、ここに残っている創造を一つ残らず。 「精一杯」なんて何年ぶりに使うだろう。 「誠心誠意」なんて何歳以来だろう、使うの。 「一生懸命」なんて当分、使うことないって思っていたけれど。 大きなものをくれた人 大切な大切な解き明かせない謎をくれた人。 大きなものをくれた人 大事な大事な説明し尽くせない謎をくれた人。 大切な大切なあなたに伝わるように。 大事な大事なあなたに滲んでいくように。 最後だから 最期のように ラストソングのように 永遠に枯れないような感謝を。 無理なく、柄にもなく、詩の中に。 タグ :#詩
2014年08月16日 「140字」に関する説明140字。 140字ですべてを説明しようとしなくていいよ。 140字ですべてを説明できるとも思っていないよ。 それでも、 何とか140字ですべてを 説明したいと思うことはあるよ。 140字ですべてを 説明しようとせずにはいられないこともあるよ。 という この「140字」に関する説明がちょうど140字ですよ。 タグ :#詩
2014年08月15日 69回目の夏におけるベルリンの壁のような隔たり 保守派の彼女は言った。 「先の戦争は敗戦。 戦略や戦術が間違っていた」 リベラルの彼氏は言った。 「先の戦争は終戦。 そもそも戦争すること自体が間違っていた」 先の戦争は 戦いに負けたことを意味すると同時に 戦いが終わったことを意味している。 一度も 「終戦」という用語を使わなかった彼女は 先の戦争の是非 様々な戦争の是非には全く言及しなかった。 最後の最後まで戦略論や戦術論だけを滔々と述べた。 一度も 「敗戦」という用語を使わなかった彼氏は 先の戦争の戦略や戦術の是非 様々な戦争の戦略や戦術の是非には全く言及しなかった。 最後の最後まで外交論や平和論を滔々と述べた。 議論は平行線を辿るどころか ベルリンの壁のように絶対的な隔たりで 双方が独り言を延々と繰り返しているかのようで。 どちらの言い分にも ある程度共感できる部分はあると思いつつ 議論とはとても呼べない乖離が気がかりだった。 「敗戦」という土俵 「終戦」という土俵 「戦略論」や「戦術論」という土俵 「外交論」や「平和論」という土俵が 交わるようで 肝心なところで交わっていかない。 完全に独立した土俵として 評価や価値が固定化して 歴史的観点の過剰分散と 各観点の超絶的な孤立が加速する縮図を見た気がした。 「先の戦争」と言いながら 共通土俵として語っているつもりが 全然交わらない主張を 全然交わらない評価を 全然交わらない価値を それぞれの観点で それぞれの箱庭で ただ述べるだけに終始しているだけではなかったか。 眼前に相手がいるにも関わらず 自説に向かって自説を語り 持論に向かって持論を語り 聞き手なき状況をリフレインしていただけではなかったか。 絞り込むべき議論の土俵が 優先的に語り合うべき議論の土俵が 未だに定まっていない気がした、69回目の8月。 タグ :#詩#ポエム#戦争#敗戦#終戦#戦略#戦術#保守派#リベラル#終戦記念日
2014年08月13日 列車は人生に似ている。 列車は人生に似ている。 乗客は様々。 行き先は様々。 分岐していくレール。 忙しない乗り換えの連続。 途中まで一緒のルートでも たまたま同じ駅で降りても 目的は人それぞれ。 目的地の近くまで行けたとしても 列車だけで最後の最後までは行けない。 到着した駅から 徒歩、自転車、自動車、バス・・・ また それぞれの手段で それぞれの目的に向かって進んでいく。 タグ :#詩
2014年08月11日 月9、リビング、キムタク2014。 キムタク まだまだバリバリ? 最新の月9 まずまずの数字だって。 未だに それなりに一線ってのも中々の話。 ってか、よく考えるとたいしたもん。 何様な評論。 曖昧なまま彷徨ってきた中で 目移りばかり磨いてきた気がする。 それ以外は、目ぼしい成長も皆無自覚。 宙ぶらりんな 帰宅直後のリビング 何となくつけたテレビ あの頃より太った さすがに老けたキムタクが 堂々とあの人気作の続編をやっていた。 懐かしさが込み上げて ドラマの名場面とともに 当時の 若々しい 甘ったるい 痛々しい でも、頑張っていた自分が思い浮かんでくる。 キムタク 役柄も スタンスも あの頃のままな続篇。 静かに ぼ~と見つめる 月9のリビング。 チューハイが 喉を刺すように染み渡り 「ターニングポイント」 って 言葉が駆け巡る。 ふいに、ふいに、不意に。 タグ :#詩
2014年08月10日 いずれ 燃え アルケー なくなる なくなる いずれ いなくなる いなくなる いずれ ならば 悔いなく 悔いという悔いを焼べて 今という連続を燃やす 燃え 上がれ 才能 燃え 上がれ 努力 燃え 上がれ 思考 一ミリも残らぬように 一グラムも残らぬように 最後の最後に 最期の最期に 完全燃焼されているように 燃え 上がれ 経験 燃え 上がれ 想像 燃え 上がれ 思想 絶え間なく 絶え間なく 絶え間なく 果てしなく 果てしなく 果てしなく 燃え 上がれ 人生 燃え 上がれ 創造 燃え 上がれ 実存 潔く 眩しく 激しく 優しく 逞しく 美しく 芳しく 華々しく 清々しく 神々しく 切なく 泥臭く 狂おしく 素晴らしく 柔らかく 柔らかく 柔らかく タグ :#詩
2014年08月09日 Some Money, Many Time. Some Money, Many Time. Someday, Many Dream. Somegoroha, Machigainaku Kabukiyakusha. タグ :#詩
2014年08月08日 繰り返しの繰り返しの繰り返し 繰り返したいことを繰り返し 繰り返した方がいいことを繰り返し 繰り返しを繰り返し続けるのは マンネリとはまた違う。 ということを 強調したいがために 繰り返しを繰り返している節もある。 タグ :#詩
2014年08月07日 言い訳も、予防線も、不可能も。 言い訳が尽きた。 言い訳という言い訳が尽きた。 予防線が消えた。 予防線という予防線が消えた。 不可能が逃げた。 不可能という不可能が逃げた。 よくある心象。 よくある現像。 タグ :#詩
2014年08月06日 今日、鳴いているあの蝉。昨日、泣いていたあの蝉。 忘れない。 今日、鳴いているあの蝉は 昨日、泣いていたあの蝉とは 全く別の蝉かもしれない。 聞き分けられなくても 見分けがつかなくても 思い出す。 今日の一匹一匹 昨日の一匹一匹とは 全く別の蝉かもしれない。 タグ :#詩
2014年08月05日 圧倒的な人が圧倒的な熱弁で 圧倒的な夢量と 圧倒的な熱量と 圧倒的な質量を 継続的かつ超短期で出し続ければ 結果という収穫量は増えます。 成功と失敗という収穫量は 間違いなく増えます。 圧倒的な人が 圧倒的な熱弁で そう語っていたような、いなかったような。 タグ :#詩
2014年08月02日 選ばない、決めない、全力を出さない? 選ばないことを選び続けて 満たされましたか? 決めないことを決め続けて 報われましたか? 全力を出さないことだけに 全力を出し続けて 納得できましたか? タグ :#詩