解き放ってくれないか 天地を切り開いた日のように
術が見当たらないんだ 奥深く照らしてはいるのに




ベッドで並んで寝たあの日 
手を重ね 語り明かした 本能より前に夢が溢れていた


気づいてくれた 気づかせてくれた  そんなやりとりが当たり前だった



傷つきやすい性質 あきらめやすい性分 

引っ張り挙げてくれるイメージを1人きりの部屋で夢想


終わりに近づきながら生き生きと延びていく光景に恋をした
意外なほどシンプルに落ちていった



ずっとずっと 祈り続け  きっときっと 願い続け
奇跡に近いことを密かに期待する すべては自分にかかっている


よくわかっているつもり 

周囲に埋め尽くした花びら

なくしたのは君じゃない 僕自身 

明日へと続くのはどうでもいい単調




賑やかな群れに背を向け 
1人透明な手で耳を塞いだ数年

和やかな声に必要以上に警戒心を覚え 
ぎこちのない笑みで切り抜けてきた半生



憐れな末路をぶれることなく歩んでいる 

枯れかけの水彩画は いつの日かの予言