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オレンジスケルトン
示すラッキーA4ホルダー
 
 

見かけるたびに胸が高鳴ったんだ
その日、その時の表情を追ったんだ  教室の窓から
 
 

ロングヘアー
軽めのブラウン
ひけらかすでもなく静かにまとまるでもなく  ちょっとお洒落な彼女
 
 

駈け降りていく階段
淡く照らすオレンジの太陽
オレンジスケルトンA4ホルダー  ほのかに跳ねた
 

向かった列には彼氏らしき男子
かけそびれた言葉 今さら巡りだしてしまう
 

慌てて空に移す 視線
切なさや侘しさも もどかしさに震えるほどにはもうならない
 

けど
雲ひとつなくて薄オレンジに染められつつあった空に刹那   感情は溶けた
 
 
 

ぼくは
ぼくにしかできないことは何かをずっと探していたんだ    真剣に
 
ぼくは
ぼくにしかできないことは何かをずっと探していたんだ    あの時から
 
 
 

オレンジスケルトンA4ホルダー   微笑に合わせて揺れた
交わされていた空気感
そっと、4階の窓からその影消えるまで眺めていた
 
 
 

ぼくは
とくべつになるために必要なものをずっと探していたんだ    馬鹿みたいに
 
ぼくは
とくべつになるために必要なものをずっと探していたんだ    あの時から
 

どうだろう  現状は
どうだろう  あの時から今までは
 
 
ぼくにしかできないことはそれほどなかった
ぼくにしかできないと思ったことでも無意識な瞳のままで実践している人は何人もいた
 
 
たぶん  ぼくにしかできないことなんてなかったんだ
たぶん  求めてしまったのが間違いだったんだ
たぶん  肩肘張って探し出す必要性もなかったんだ
 
 
 
あの時  もっと意地を張らずに
あの時  もっと心に正直に
あの時  もっとその瞳を見つめて
あの時  もっと近くで他愛もない空気紡いでいたなら
 
 
 
今でも蘇る
初夏から始まる記憶
毎日のように触れる   懐かしの感覚
 
 

オレンジの太陽をみるたび
揺れる
 

階段を駈け下りていった  オレンジスケルトンA4ホルダー
 
 



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