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這いつくばってでも手にしたい
魅惑を超えた儚さをふんだんに降り注ぎ
司会者の第一声よりも早く
投げかけを 鮮やかに遂行

ろくでもない大綱
止める術をひた隠し 
縁取られた経済性を死守
嘆きにも似た焦燥に犯され
先送りに次ぐ先送り
本質を何度も、何度も見誤る
全体主義も真っ青な白々しさ

欠けきった当事者意識
脇役も、背景も 
俺が、私がと主演を決め込み
荒れに荒れる
もはや舞台とは呼べぬ混沌

私を愛して! 
一番スゴイ私を愛して!
津波を超える勢いで
押し寄せる自己愛社会

俺を愛して!
一番スバラシイ俺を愛して!
津波を超える質の悪さで
駆ける自慰愛国家

溢れ返る主人公
区分が区分を為さない
適正な配役を
「お仕着せは撤廃」とご都合進行

毀れ出す単独愛
部分が部分を為さない
尊ぶべき統括は
「知ったこっちゃない」と私服肥やし腐心

進んでいるようでも
限りなく退いているにも関わらず
目を逸らして
耳を塞いで
必死に現状賛美歌を個々人が独唱独演

行き着く先は
近代ペシミズムも呆れる
何重もの強欲の皮に覆われた無菌室
 



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電子詩集
 「 わたしが聴きたかったJ-POEM 」
 
【 内容 】 30篇の詩と写真
 
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