死ぬ時が来たとして
痛みを抱えているのか
苦しみを抱えているのか
その時の自分はどんな感覚なのだろうか



想像しても
想像しきれない
死ぬ時の体調、心象、環境、諸々 
読み切れない未来のその瞬間



時に思い浮かべ
時に想い掬い取る
死ぬ時の その時の 想いを 漠然と 厳然と



ついて回る
油断するとちらつく
どこからともなく漂ってくる
死の匂い、死の色彩、死の陰影



死ぬ時が来たとして
駆け巡るのだろうか 走馬灯



人生を振り返る時間はあるのだろうか
人生を振り返る心境は残されているのだろうか
人生を振り返る余裕は許されているのだろうか
考えても 考えても その時まで わかりはしない



抗うように 遠ざけることもある この死よ
避けるように 塞ぎ通すこともある この死よ



書きながら向き合っていく
詩を書きながら死と向き合っていく



どんな内容の詩であっても
そこには少なからず死のエッセンスやスパイスが滲む



死ぬ時が来たとして
この詩を書いたことも思い出すのだろうか
この詩を書いていた時の感覚も思い出すのだろうか



その時
私は私をどう受け止めているのだろうか

私は私の人生をどう振り返っているのだろうか
考えても 考えても その時まで 答え合わせはできない






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