肯定も否定もされず
曖昧な「いいと思うよ」で
ぬるま湯の中
認められも許されもしないまま
漂い続けている
たぶんこれからもそんな予感

時代
といってしまえばそれまでだが
世代
といってしまえばそれまでだが

少子化や晩婚化を背景に
草食と肉食に振り分けられてしまいがちでも
その本質で蠢いている雑食精神

内向きやら受け身やらなんやらと
レッテルを貼られがちな氷河期にあっても
その深淵には燃え滾る暖炉がある

悲観しようと思えば
いくらでも悲観できてしまう
絶望しようと思えば
いくらでも絶望できてしまう
「現代は・・・」なんてそんなもんさ
「最近の若者は・・・」なんてそんなもんさ

いっちょ
境界線を引き直してみるのも一興
いっそ
世間のモノサシと距離感を保つのも一驚

現実も理想も平等に吸収しながら
謙虚と遠慮を履き違えず
この時代の
「若者」なりにその若さを活かせばいいさ
この世代の
「若者」なりにこの若さを活かすとするさ



( 第40回 羽島市文芸祭 現代詩 入選 )