橙に包まれた浅い青

受賞・入選など14篇。 写真詩・イラスト詩・ポエム動画など2333篇以上を公開。

タグ:夜


何もない交差点
小学校のプール脇に位置する
小さな静かな夜の交差点

闇に溶けた
黒のワンボックスカー
その周りに五、六人の男女
小さな声で
今日を振り返ったり
明日の予定を話し合ったり
長い6月の夜を楽しんでいる

それは まさに青春
遠目から見ても青春
あれくらいの年頃
私は何をやっていたんだっけ
思い返すだけで
切ない風が巻き起こる

似たようなこと
していたんだろうけど
あの頃には
それも 日常の一部でしかなく
そんなに
ありがたみも感じず
よく噛み締めていなかった

何もない夜
何もない交差点
ありふれた一日だったとしても
そこで別れを惜しむように
会話を交わせば
それだけで満たされた
あれは まさに青春だった


 


 
この詩は
電子詩集「 ポエトリー ・ パレード 」に収録されています。
 
 
【 無料版 】は7篇収録  価格0円

【 完全版 】は23篇収録 価格100円 → 0円
(  2019年2月2日から無料公開スタート  )

 
両版ともに、1~7篇目までは同じ内容です。
 
 

 
 
 


イメージ 1
 


笑顔とセットで
カンパ~イ
くたびれた喉に
小金色の大海が沁み渡る
 
都会のど真ん中
無味乾燥なオフィスを抜け出し
しわくちゃな今日にお疲れ様
まっしろな明日に景気づけ、景気づけ
 
もくもくと
煙までおいしいバーベキュー
キラキラと
照明までおいしい色んな屋台
 
くたびれ加減は様々でも
ほろ酔いがすべてを受け止め
屋上からの夜景が主役たちを引き立てる
 
何もかも 忘れるわけにはいかない
何もかも 忘れられるほど甘くはない
 
上司、部下、同僚 
肩書きまで
 キレイさっぱり 脱ぐことはできない
 
だけど
同じ夜に
同じとこで
食って、飲んで、話せば
「明日もなんとかなるだろう」と  
  単細胞は
  息を吹き返すシステム



( 第42回 各務原市文芸祭 現代詩 文芸祭賞 )
 






電子書籍のPR
「 0円の詩 or 3000円の詩 ~小金色の大海~ 」
 


このページのトップヘ